概要
なんかイマイチかっこよくない社名。
四季報はこんな感じ。

- 実質親会社の辻本郷税理士法人から中小企業のお客さんをガンガン紹介してもらえるのが強み。
- 中小企業の年寄り社長って、経理事務代行とか、システム導入とか、顧問税理士に言われた通りにするからね。
- ちなみに辻本郷ってめっちゃデカい税理士法人。社員2330人、顧問先2万以上。

- そこに第二の親会社の伊藤忠から、大企業顧客(よりサイズが大きく利益効率も良い)の紹介も受けられる体制。

事業
- なんかほんと色々やってるぽい。
- 中小企業向けのバックオフィスのアウトソース。
- PMI(M&A後の統合化)支援。最近M&A増えてるし、グループ会社のM&A仲介から案件回して貰えばいいよね。
- サイバーセキュリティのコンサル。ランサムウェアとか怖いし、需要ありそう。
↓7/19追記。こういうニーズあるんやろなと。

- AIも使って書類とか議事録作成支援とか。申告書面とか、税理士法人の親の知見も使えるよね。
- とにかく具体的な細かい話が事業計画のページにたくさん書いてある。そういえば清原達郎氏も、「一般論として、会社のホームページに書いてある事業計画に具体性があるほど真剣で、具体性がなければやる気がない」って書いてたなーと。まあインチキIPO系な心配は皆無かなと。
株価とか
去年の年末にIPO。公募価格1850→今1542。17%ダウン。こういうの好き。

チャートはこんな感じで、上場からドーンと落ちて低迷。こういうの好き。

なぜこんな落ちてるか。それは2Q終えて進捗がカスだからかと。2025/12のIPO以降に出た決算短信2回ともガッカリ数字。

板はスカスカ。こういうの好き。1万株買うのも一苦労。

株主構成
辻本郷税理士法人の代表・創業者の本郷さんの資産管理会社が筆頭。2位は伊藤忠。大株主一覧の合計で75%。今の時価総額が30億ちょいで、一覧にいない長期保有の人もいるだろうから、まあ浮動株は5~6億か。大口が入れるサイズではない。個人投資家ばっかかと。ちなみに2万株(3000万円)も買えば、四季報に名前が載ってしまいかねない。

オーナーの本郷さんの著書
ちゃんと買って読んだ(すぐ読み終わる。)
以下、気になった記載。
- ビジネスはスピードが全て。競争は、早い奴が勝つ。
- m&aで拡大はPMIも大変なんだけど活用していくべき。
- 単独で無理な事業は外の力を借りる。M&A仲介はSBIと組んだ。ITコンサルは伊藤忠の力を借りる。
- 優秀な人に任せる。辻本郷ITコンサルは黒仁田社長が入ってブレイクした。
本郷さんの考え方がなんとなくわかったような。ちなみにこの人、叩き上げ・一代で日本トップクラスの税理士法人グループを作ったバケモノ経営者。てか多分世の中の多くの人は、辻本郷税理士法人がすげー組織だって知らない。一般消費者向けのビジネスしてないし。5〜6億の浮動株を触ってる/今後触りうる個人投資家も、わかってない層多いかも。

鬼ガメツイ企業・伊藤忠は何を考えてるか?
- 私の実感では伊藤忠は「石橋を叩いて確実に」「えげつなく容赦無くがめつく金を稼ぐ」「何がなんでも自分だけは絶対に損しない」ことを徹底する会社で、例えば、ゆるい感じで「外部と提携してビジネスを拡大できたらいいねえ」的な無能JTCとは対極。ここは間違いない。で、このがめつい商社が2024/3に辻本郷ITコンサルに8億出資して、どういうゴールを設定しているか。
- そもそも総合職を3人も出向者として出して、案件紹介(これも伊藤忠リソースの提供)もしてやり、実質的な投下資金は8億ではない。もっと上。その成果を数億ぽっちの利益に設定しているわけがない。ここは間違いないかと。
- 事業セグメントは情報金融カンパニーだと思うが、年1兆円売上があり、純利益で900億位出てる大組織。この部門が、新規に出資して何人も人貼り付けるなら、利益貢献で最低でも毎年10億とか出せる期待値無いと、承認されない気がするんだよなー。だって小さいビジネスなんてわざわざ売上15兆円・純利益1兆円の伊藤忠でやる意味無いやん。
- 例えば、「2030年に東証プライムに昇格して時価総額300億いくんで、持株シェア22%だから66億になってます、元は8億で。8倍です。」だと、まあそこでイグジットしたら、まず8億に対するIRRでも40%超えとかですごい。ただし絶対的サイズが商社にしては小さいしリソースも割いてるから実は8億だけの投資ではないとかも考慮していくと、まあ程々の成功案件認定くらいなのでは。だって今から立ち上げる事業へと投資だから、リスク考えたらリターン水準も高くないと割に合わないからね。諸々の負担も込みで投資額を16億で見たらIRR20%だし。まあつまり辻本郷の株価だけで見ると2024→2030年でテンバガーのライン(今の我々からすると2026→2030の4年)が、伊藤忠内部では蓋然性のまあまあ高い(高くなければならない)標準シナリオにすぎない可能性あり。
- 伊藤忠の買値は@1773。今は13%含み損。2024/3に45万株、約8億出資してる。今の株価(@1542)だと約7億に落ちてる。すくなくともこの辺でダラダラいるとかは1ミリも許されない会社のはずではある。※伊藤忠の取得価格は分割考慮後で1782円らしい
伊藤忠ってITとかコンサルとかわかるの?
- シグマクシスは9.5%株持ってて、かなりうまくいってる。売り上げ230億円、営業利益60億円位の会社。
- もう上場してないけど伊藤忠テクノソリューション(CTC)は売上で5000億とかある大企業。

- あとそもそもコンサルって何のバックも持ってないベイカレントとか成長すごいし他のなんか普通っぽいとこも結構ガンガン成長できてて、ここは両親のルートで仕事取って来れる時点で成長は問題なくできてしまうんじゃねーのと。(甘く見過ぎ?)
- 以下は伊藤忠がCTCをTOBで完全子会社化したときの記事の一部。いろんなサービスラインナップを持ちたいから、辻本郷と組んだんだろうと思われる。

時価総額の小ささ
- 時価総額30→300億にするのは、300→3000億にするよりはるかに簡単だろうとは思う。だって伊藤忠の情報金融カンパニー(年の売上1兆円・純利益900億の組織)が仕事バンバン投げたりして支援したら、売上100~200億・営業利益25億・純利益15億・PER20で時価総額300億位、簡単に作れるでしょ。辻本郷の紹介案件ももらえるし。
- 一方で、売上1000億・純利益150億とかは難易度かなり高いと思う。

伊藤忠はなぜ株を22%だけ?(中の人に聞いた)
- 伊藤忠はROA重視の会社だから50%以下にして非連結にしたい傾向あるらしい。
- 立ち上げたばかりの会社に50%以下の出資で入りつつ、借入の保証をしてやって低金利で資金調達させてやったり、仕事を紹介してやったりして、育ててキャピタルゲインを得るのは、よくあるパターンっぽい。
リスク1.今のところ進捗はカス
- 今のところ1Qも2Qもクソイマイチな業績数字。だから株価低迷してるとも言える。
- ただし会社予想は据置。下期偏重予定だとも明言はしてる。デカい受注があるとか。それが嘘では無いなら株価は割安だし、嘘なら妥当な株価、あるいはもっと堕ちるべきかもしれない。
- 下方修正を出すよりはなんとか上、程度に思ってるリスクも。売上高:10% 以上の増減営業利益、経常利益、当期純利益:30% 以上の増減
- 【反論】伊藤忠がそんな出鱈目なバラ色な見通しを承認するかな?あるいはそのバラ色前提の株価(1773円で45万株を2024/3に買ってる)を受け入れるかな?
- とはいえ8月中旬の3Q決算もクソだと、まあそこそこバラ色想定だったんだなという感は出てくるか。
リスク2.辻本郷と伊藤忠がチューチューする?
- 両親ともに客を紹介するつもりみたいなので、その紹介料をボッタクリ設定したら、この会社は儲からないけど、搾取することはできる。
- 【反論】そんなふうに使うなら、わざわざコストかけてスタンダードにIPOさせる意味あった?グロースとかでよくね。
リスク3.伊藤忠は下請けやらせたら満足?
- 上で書いたように8億投資して出向者3人出してんだから相当確実に儲かる確信が伊藤忠にあるに違いない、と思うのはいいとして、別に株のキャピタルゲインでなくとも、安く仕事させまくったり、仕事の拡がりで回収できたりしないか?
- 【反論】前者は、上のリスク2のところと同じ話で、まあ無いと言えるか。(辻本郷も抵抗するはず) 後者は、いやー、拡がりって何それ?あくまでサブのメリットでしかないやろそんなの。って言われそうかなと。伊藤忠はそんな甘っちょろい会社ではない。
リスク4.そもそもIPOの公募価格(1850円)は高すぎたりしない?
- まあ本郷さんが有望な事業を割安に売るか?って視点は普通にあるよね。
- 【反論】ドケチ伊藤忠が2024/3に@1773で8億出資してる。これより下なら十分割安と思っていいのでは?伊藤忠の要求する年利が10%なら、今は2年ちょい経過してるから2200円位いってないと計画未満てことだし。20%なら2600円とか。
- また、IR資料は超イマイチ(変な相撲取りのイラストとかww)だし、黒仁田社長も変な威勢のいい調子のいい発言は一切無い。株価をバカみたいに釣り上げたがる系の会社の態度には見えない。