ヴィスコ・テクノロジーズ(6698)の株価考察 ②

ズルズル落ちてきた株価

下のチャートの通り、今年に入ってからずっとズルズルと株価が落ちてきています。

より長期で見ると、延々ズルズル株価が落ちてきていることがわかります。IPOの頃が1番株価よかったんですよねこの会社。

業績は悪くない

以下の四季報の業績推移の通り、業績は決して悪くありません。安定的に成長していて、いい感じです。というかずっと右肩上がりの利益成長曲線で、2018年からこれを継続できていると言うのは、結構すごいトラックレコードだと思います。

にも関わらず、2018のIPO以降、株価が下落基調にある理由、投資家が「失望」している理由を考えてみると、なんでしょうね、市場が期待しているよりも成長曲線の角度が急ではない、と言うことなのでしょうか。

しかし今年度はついに、この右肩上がりの利益成長が止まりそうな雰囲気です。理由は会社のIRにも書いていますが、受注が多いにもかかわらず半導体が入ってこないので、商品が作れないからと言うことのようです。あと、オフィスの床を2倍にして、従業員をどんどん雇いれているところも販管費の増加につながっているのだと思います。でも赤字転落からは程遠い水準のようです。そこは安心感があります。
個人的にはここはNISAで@1060円で購入してしまっているので、塩漬け枠にはなってしまっていますが、@600円前半位からはまあまあナンピンしてもいいような気がしています。

ビジネスモデル的に、ファブレスメーカーであり、売り上げを伸ばそうとするとそれに伴う人員増が必要になってくるため(一方で、人をそこまで増やさなくても売り上げはどんどん伸びていくビジネスモデルも世の中にはある)、爆発的な利益増加等は期待できないタイプの銘柄ですが、それでも「工場ライン検査自動化」と言う商材は世の中のニーズが今後も強く続くでしょうし、技術・ノウハウを背景に参入障壁もそこそこある業種だと思うので、半導体の仕入れが平常通りに戻りさえすれば、以前と同じような成長基調に復帰できる会社だと思います。

2022/5の中期経営計画で、2025/3の純利益を9億円と想定していますが、それが実現できた頃にPER 20倍でマーケットから評価してもらえれば、時価総額は180億になります。今の時価総額は40億円まで落ち込んでいるので、まぁうまくいけば2年半で株価4~5倍ぐらい(40→180)になる可能性があると考えれば、やはり、普通に投資妙味のある銘柄だと思います。