JFEコンテイナー(5907)の株価考察 その3

ちょい上がっている株価

ここ数日、ちょっと上げ傾向です。もう少し、5000くらいまで上がってから親子上場を解消してくれないかな。その頃にプレミアムを50%つけてくれれば7500円になりますね。

Yahoo!掲示板で預け金について怒っているコメント発見

昨日の私の記事と全く同じようなことを書いてある記事を発見しました。別にこのコメントを参考にしたわけではないですが、でももしかしたら、この人の過去のコメントが頭に残っていたのかもしれません。

このコメントは、JFEが株主軽視、正論が黙殺されていると怒っており、まあ確かにそれはそうだと思いますが、ではJFEの経営層が何を考えているかを想像してみたいと思います。

JFEの経営層の親子上場問題の捉え方(想像)

まず、このJFEコンテイナーが上場したのは1995年のことです。当時、ガバナンスとかの意識も低い時代で、手数料稼ぎたいだけの証券会社が、「採用が有利になりますよ〜」とか適当な理由で親子上場をいろいろな大企業に勧めて、どんどん子会社上場が発生したと言う流れだったようです。

その後時代が進んで、現代では親子上場はガバナンス的によくないことだと市場から捉えられるようになってきました。

そして、今の経営層からすれば、30年も前の経営層が判断して始めたことなので、今軌道修正をする(TOBで親子上場を解消する)としても大先輩たちの判断を否定することにはならない、顔を潰すことにはならないですし、親子上場会社をすること自体には何の抵抗感もないでしょう。

また、JFEのような日本の古い大企業であれば、わざわざ「少数株主の利益を押さえ込むことでJFEが得をしてやろう」とか言うインセンティブも持っていないと思います。ストックオプションも大してないでしょうし。むしろ、この程度の小さな案件で資本市場に対してレピュテーションリスクを負うのは避けたいと言う気持ちの方がはるかに強いと思います。たかが時価総額で130億しかない子会社の、少数株主持ち分である40%部分、50億円程度の部分を、どの程度のプレミアムをつけようが、時価総額1兆円・売上4兆円企業のJFEの規模からすれば、誤差に過ぎません。

そのため、下手に「株価を抑えてからTOB」と言うようなケチなスケベ心を持たずに、手続きの準備が整えば素直にTOBをかけるのではないでしょうか。その反面、わざわざ「預け金」を解消するような、「従来の扱いが間違いであった」かのような無用の議論をうみかねないアクションは起こさないだろうと思います。「預け金は昔から続いていたことであり、当時始めた頃の経営判断としてはそれなりに妥当だったのでしょうし、今の経営者である私としては改めてわざわざ止めるという判断をしません」と言うサラリーマン的態度をとり続けると思います。

しかしながら、TOBしたときに、買取価格に不満を持った少数株主から、「預け金問題も考慮してもっと高い価格で買い取れよ!」などと騒がれるリスクは、頭の片隅には必ずあるとは思います。そのため、無駄にリスクを取ってTOBのプレミアムを低めに設定することもしないのではないかと想像します。

TOBプレミアムをケチった伊藤忠との比較

伊藤忠がファミリーマートを完全子会社にした時には、ドケチなプレミアムで非難されましたが、ファミマは時価総額1兆円もありましたし、伊藤忠としてはなりふり構わず安く買いたかった気持ちはあったでしょう。

その一方で、JFEは50~60%位のプレミアムをつけてくれるのではないでしょうか。少数株主持ち分の50億円部分にプレミアムを30%つけようが60%つけようが、JFEには誤差に過ぎませんし。