TOBネタ
JX金属が720円でTOB。でも先週は719~721円で買えたから参戦した。ここまでの経緯は以下の通り。
2022/12 「720円でTOBします。ただし中国政府の競争法(独占禁止法みたいなやつ?)の認可が必要なので、それが完了したら開始します」
2024/6/12 「中国政府のオーケーもらえたので、TOBやりますね」→株価爆上がり。一時802円まで。
2024/6/20 「TOB価格は720円のままです。」→株価暴落
私の見通し
この案件は、数パターンに分かれると思う。
- 敵対的買収を仕掛ける会社が現れる。まあまあ釣り上がる。
- アクティビストが現れて、もっと高く買えと暴れる。そこそこ釣り上がる。
- 多くの個人投資家がTOBに応じてくれず、少しだけ値上げして延長。
- あっさり成立して終了。
1は残念ながら可能性が少ないと思う。なぜなら、もしいれば720円で再開しないと思う。気配くらいわかるっしょ。水面下の打診もあるだろうし。あと、今現にJXの系列だから、1番合併バリューを高く出せるのはJXであるのは間違いないので、価格競争になれば対抗馬は勝ち目も薄そう。また、やはり今の日本で敵対的買収を仕掛ける会社って、レピュテーションリスクもあり、まだまだレアだと思う。最近やったのも日本電産と丸和位でしょう。強引系やん。第一生命はエムスリーにかぶせただけなので、乗っ取り屋感は無いし。
2はそこそこありそうな。アクティビストがいろいろと難癖をつけやすいシチュエーションなような気がする。詳細は後述。
3と4は、まあ、その時は負けってだけですね。でも720.5円くらいで買えたから、ロスは限定的なんで、別にいいんです。
アクティビストが難癖つけるなら
以下の言い方があると思う。
- 2022/12と同じ値段なのはおかしいじゃないか。
- PBR 1倍割れはおかしいじゃないか。あと、含み資産あるじゃないか。
- JX金属、上場準備してるよね?ここで揉め続けてたら、いろいろ足枷になるんじゃないの?うちは数年付き合えるけど?
それぞれ以下に整理。
2022/12と同じ値段なのはおかしいじゃないか。
以下の通り、日経平均も、競合他社の株価も、大幅に上昇しています。なので、その辺は考慮すべきではないでしょうか。
- 日経平均 26000→41000(+58%)
- フジクラ 1000→3500(+250%)
- 住友電工 1500→2500(+66%)
- 古河電工 2300→4100(+78%)
- タツタ電線 720→720(+0%) ←なめてる?
あとまあ細かいこと言うと、2022/12~2024/6で蓄積した内部留保も反映されてませんね。全てにおいて舐めてます。理路整然と攻撃しやすいですね。
PBR 1倍割れはおかしいじゃないか。含み資産あるじゃないか。
PBRは0.88倍なんですけど、この会社そもそも土地の含み益がヤバいんですよね。東大阪の工場って、2年前に大東市でパナソニックが売却した工場跡地(物流施設開発用地)とレベル的には同じ感じですけど、噂だとその土地は坪単価で150~200万の間で売れてますからね。ちなみにこの記事だと坪単価180万と想定してますね。なのでタツタ電線の東大阪の土地は、29400坪あるわけなので、坪150万としたら440億。まあ、400億円以上では楽々売れると思います。簿価は10億ですが。そしてTOB前提の時価総額は500億。
こんな利益率低い工場、奈良か和歌山の山奥に移転させて、東大阪の高い土地は売ればええやんと。で、これ以外にも、お金になりそうな土地をたくさん持ってますね。
JX金属、上場準備してるよね?ここで揉めてていいの?
これは去年から発表されてますね。以下に今年の初めの社長挨拶を貼ります。もしこの先ずっとタツタ電線が紛争中だと、結構足引っ張るんじゃないですか。IPO株価、定めにくくなるのでは?多少高くてもアクティビストが納得する株価までTOB引き上げて早く手仕舞いしたら?と、ならないかなと。