バフェットがお勧めする投資本
と言うことなので、気になって読んでみました。
自分の備忘も含めて、面白かったところを抜粋して以下の通り書きまとめます。
二次的思考
- 普通の人とは違う思考方法、「二次的思考」を持つ必要がある。
- 「これは良い企業だから、株を買おう。」というのが一次的思考。これでは勝てない。
- 「この会社は、世間の人はたいしたことない会社と見ているが、実際には凄い会社だ。過小評価されていて割安だから、買おう。」というのが二次的思考。
- ただ、実際には、二次的思考ができたとしても、それに基づいて行動することがとても難しい。
- 平凡な人、一次的思考をする人は、価格が下落したことを、資産が割安になった証拠としては見ずに、懸念材料とみなす傾向がある。
市場の効率性と、その限界
- Yahoo!の株価は、2000年1月に237ドルだったが、2001年4月には11ドルだった。どちらの時点でも市場が効率的に正しかったと言うのは非現実的。どちらかが間違っていたと決めてしまって良いのではないか。
- 非効率的な市場は、必ずしも参加者に大きなリターンをもたらすわけではなく、スキルの違いに応じて、勝ち組と負け組を生み出し得る。
- 二次的思考ができる投資家は、市場の非効率なポイントを探す。
- 私(著者)のキャリアの大きな転換点になったのが、市場の効率性と言う「考え方」には妥当性があるから、勝負をするなら、できるだけ非効率的な市場、つまり、努力とスキルが1番報われるであろう市場に的を絞るべきだと思い立った時だ。
効率的市場仮説の笑い話
ある時、効率的市場仮説を信奉する学者が、教え子と散歩をしている途中、
教え子が「あそこに落ちているのは10ドル札ではないですか」と問いかけるが、教師は、「いやそんなわけはない。もし10ドル札なら、誰かが既に拾ってしまっているはずだ」と回答する。
その後、学生は1人で戻ってきて、その10ドル札を拾い上げて、ビールを飲みに行った。
このような疑問を抱いてみよう
- 安ければすぐに買いたい投資家が世の中に無数にいるのに、割安な資産が存在するのはなぜか
- 何か隠れたリスクを見落としているのではないか
- なぜその割安な資産を進んで売却する投資家がいるのか
- 買い手(あなた)は本当に売り手よりも、その資産のことよく知っているのか
「資産を割安に買うことを目指すこと(バリュー投資)」こそが、最も信頼性が高い方法
レバレッジをきかせる方法と、資産を本質的な価値を上回る価格で売ることを目指す方法は、いずれも劣った方法。なぜなら、昔ケインズが言った通り、「マーケットは、あなたが支払い能力を保てる期間よりも長く、不合理な状態を続けることができる」からだ。
リスクに見合ったリターンなのか
上々のリターンが上がったとしても、非常に大きなリスクを抱えていた結果であれば、当然、その投資パフォーマンスの評価は低いことになる。
リスクを正しく評価できるのは、経験豊富で洗練された、二次的思考ができる人間だけである。
そもそもリスクとは何か
投資のリスクとは主として高すぎる価格によって生まれる(著者はボラティリティーのことをリスクだとは考えない)。高すぎる価格は多くの場合、楽観主義が行き過ぎて、懐疑主義やリスク回避が鳴りを潜めることによって生じる。あるいは、資金が大量に流入しているような場面が原因となる。それらの要因がどのような影響を価格に及ぼすのかを理解することが、投資のカギである。
世の中の投資家が強気になるほど、リスクは増える。反対に、世の中の投資家が不安を募らせて、リスク回避を強めれば、それだけリスクが下がる。
今資金を出すのは危険すぎると言うコンセンサスが形成されているときは、ほとんどが間違いである。
景気のどこのサイクルにいるかを把握しようとする
マーケットがこの先どうなるかは誰にも読めないが、景気には必ずサイクルがあり、良い時と悪い時を往復するので、大体今がどのあたりなのかを把握しようとする事は重要。
割安の資産の探し方
- あまり世間から知られておらず、十分に理解されていない
- 一見しただけでは、ファンダメンタルズ面で疑問点がある
- 「まともな」ポートフォリオに組み入れるには不適切と見なされている
- リターンが低迷し続けている
- 正しく評価されていなかったり、人気がなかったりする
- ここのところ、買い増しされるよりも、削減される対象になっている
- 世間の人々が実態よりも著しく悪い印象を抱いている状況でなければ、掘り出し物は生じない。
- 最良の機会は、世間のほとんどの人が気づいてないものの中から見つかる
我慢強くチャンスを待つ
- 良いチャンスは常にあるわけではない。あまり動かずに状況を見極めることが、時として最善策になり得る。
無知を知る
凡庸な投資家、自分が「知っている」と思っている投資家は、次のような特徴を持っている。
- 投資で成功するためには、経済金利市場などの先行きについて「知って」おくことが不可欠だと考えている。
- そのようなことが達成可能だと確信している
- 自分自身にそれができると思っている
- 世の中には、それに成功できる人とできない人がいて、自分は成功できる側の1人だと思っている
- 未来に関する自分の見解に基づいて投資することに、心地よさを感じてしまっている
- 他のものが自分の見方に共感することを歓迎する