1/31の投稿以来、久々に見た銘柄
前回の記事は1月31日に投稿していますが、それ以来久々にIRホームページを見ました。前回以降のチャートは以下の通り。20%少々は上がったようですが、新興市場の全体的な回復もあるので、実質的にはたいして変わりないかと。
11/14の決算説明資料
以下の2点が気になりました。
1.工事費高騰の影響で、物件を投資家に転売せずに、自社所有にする方針となった
2.訪問介護事業を始めることで、介護報酬だけでなく医療報酬を狙い始めた
1つ目については以下のページに記載がありました。これはこの会社のビジネスにとって結構きついことだと思います。工事コストが急に上がったからといって、この会社の介護事業の収益性が急に上がるわけでは当然ないので。ちなみに想像ですが、この1年でこの会社の工事コストは3割前後上がってると思います。そして土地代はとても安いところで立てていると思うので、実質的にトータルの物件調達コスト(土地建物の総額)が2割位上がっていると見て良いのではないでしょうか。これはちょっと商売にならないと思います。
2つ目については以下のホームページに記載がありました。これは最近とても介護業界では流行っている取り組みで、アンビスを筆頭に、老人ホームに医療行為を持ち込むことで、診療報酬で大きく稼ごうとする介護事業者がどんどん増えています。
以上の2点を踏まえてどう考えるか
まず、この会社の株を買うかと言えばノーです。工事費高騰はこの会社のビジネスの根幹に関わるピンチですし、工事の高騰はしばらく収まらないと私は想定しているので。
次に、医療報酬を狙いに行く方針転換です。医療・診療報酬でボロ儲けする介護会社は、医師会ににらまれていると言う記事が、最近週刊ダイヤモンドで出ていました。
そもそも、介護施設が終末医療の業務領域を一定担った方が、病院でもそうした患者をずっと置いていくことができないので(病院は手術を要するレベルの人でキャパがいっぱいで、終末医療の人をベッドに置いとくだけのスペースの余裕がない)、双方にとってwin winの関係になるはずなのですが、そうした介護施設が、えてして患者の人生の最期を丁寧にケアすることよりも、金に走ることが多いとみられており、政治力の強い医師会が「なんだあいつら、けしからんな」と見ているのが現状のようです。
どういう介護系会社に投資するかを考えたとき、大きく利益を上げようとすると、以下の2パターンになるのではないでしょうか。
1.医療報酬でどんどん利益を上げて急成長していくイケイケの会社が、上場して間もない頃に株を買っておく(最近で言うとサンウェルズ)。ただしそのうち強い政治的な向かい風が吹いてくる可能性があるので、出口はうまく見極めていく必要がある。
2.医療報酬で大儲けしている複数の会社が、今後、医師会の政治力で収入源を削られて、業績が急に悪化し、株価が暴落したときに、他の介護事業者の会社も連れ安になると考えられますが、そのタイミングで、元々医療報酬で稼いでない割安に落ち込んだ(関係無いのに巻き込まれた)会社の株を買いに行く。
以上の投資アイディアを実行するタイミングが今後いつ出てくるかは未知数ですが、気長にウォッチしていきたいと思います。