岡谷鋼機(7485)の株価考察

岡谷鋼機とは

四季報によれば、鉄鋼と機械の専門商社。江戸時代初期に創業。中部財界の名門。自動車比率は3割強。

東証一部に上場する条件は余裕で満たしているのにも関わらず、名証にだけ上場しているという謎のこだわりを持つ名門大企業。結果、業績はずっと良いのに株価は割安放置状態。

株価について

2022/3/25現在、9540円。時価総額で930億円くらい。

チャートを見ると、コロナショックで一瞬7000円割れたが、最近は一年位延々と9000〜10000円のボックスで安定。

ここ数年は、当期純利益で150億前後を安定的に出していたが、最近の資源価格インフレを追い風に、今期は200億を超えそう。(12月発表の第三四半期時点で155億)

このままいくとロシアショックでインフレ加速して、それ追い風に当期純利益で250億くらいまで来期は伸びるんじゃないの…という感じも。(詳しい分析は特にしてませんが)

ちなみに繰り返しになりますが、2022/3/25現在で時価総額は930億円しかありません。PERは5を割りそうで、来期以降順調に利益が伸びてしまうと(?)下手するとPER4を割ります。出来高も激薄。名証だけに上場してるので放置されてる系銘柄です。

ちなみに配当性向は10%ちょい。ここはショボいですね。株価9540円に対して230円位しかくれません。内部留保ばかり厚くしてますね。利回りで2.4%くらい。でも逆に考えると、配当性向30%なら利回り7%超えなのか…

あと最低単位の100株(96万円)持ってれば、優待で米5キロもらえます。3年以上ホールドしてれば図書券2000円分もつく模様。(しょぼい)

他の商社株との比較感

伊藤忠 時価総額6.7兆円 PER8.6

三菱商事 時価総額7.0兆円 PER10.7

三井物産 時価総額5.6兆円 PER7.2

豊田通商 時価総額1.8兆円 PER7.0

岡谷鋼機 時価総額0.09兆円 PER4〜5

阪和興業 時価総額0.14兆円 PER3.3

超大手と比べると、規模全然違うなあと改めて感じます。中堅の豊田通商と比べても1/20しか無いんですね。いや、豊田通商はもう中堅では無いのか…

似た規模感の阪和興業と比べると、PERを見ると阪和興業の方が一見割安に見えますが、利益構造が全然違って、阪和興業はコロナでは赤字転落・鉄鋼価格上昇で利益も急騰爆騰という感じですが、岡谷鋼機はコロナでも利益は前年度比で2割下げた程度で、毎年右肩上がりで着実に伸びてます。

株価の見通し

毎年着実に利益成長していること、実績では利益のボラも低いこと、にも関わらずPERが4くらいで放置(名証にしか上場してないマイナスプレミアム)、悩ましい銘柄ですが、でも去年に社長が息子に交代してるんですよね。そしてその息子がフィデリティ投信で新卒から四年くらい勤務経験あり。近いうちに東証にも上場すると言い出してくれるのではないかと期待して、その時に仮に当期純利益で300億あり、PERで9倍で評価されれば、株価は今の3倍になります。

既にPERが5を切ろうとしているあたり、株価下落リスクは相対的に低いでしょうし、最低単元(100株・96万円)だけ買って数年放置してれば面白い銘柄ではないかと。ちょっとインフレヘッジ感覚で。