トランコム敗因分析

成立。横槍TOBも、値上げ延長も無し。

トランコムのMBOからの値上げ狙いは、負けでした。横槍は無理にしても、さすがにベインがエ●ラ●ンみたいに非合法な事はできないだろうし、タツタ電線みたいに値上げ延長になると思ってたんですが。残念。

なぜタツタ電線のようにならなかったのか

以下の要因かと。

  • タツタ電線はJXがやっていた。JXは当然JTCマインドの塊で、何かうまくやったところで、給料が伸びるわけでもなく、減点法で、何の創意工夫もしない、責任回避だけ熱心な行動原理がある。その一方で、トランコムはベインがやっていた。うまくやればボーナスがたくさんもらえる行動原理を持った人がやった。具体的に何をしたのかはわからないが、色々な水面下の努力があったのだろうと想像する。(もちろん合法的な範囲で)
  • 17%持っていたダルトンを、TOBする側、少数株主から搾取する側に勧誘して、味方につけた。これはダルトンが非公開株も一定程度持てると言うラッキーがあったとは言え、とても賢いアイデアだったと思う。

この手口が通用したのは

「少数株主に多少儲けさせても別にいいや」と思ってしまう会社がTOBしたときに成功したように思う。

  • ジャパンフーズ→丸紅が完全子会社化するために、大株主の伊藤忠や多くの個人投資家から買おうとしたが、土壇場で欲をかいた伊藤忠から吊り上げ提案をされて引き上げた。今思うと、これはそもそも伊藤忠がへたくそだったように思う。トランコムのダルトンみたいな動きをすれば、少数株主が取った利益を全部搾取できたのに。超ガメツイ系商社にしては珍しいミスに感じる。まあ食品事業部の人間が、そこまで企業買収とかに精通していなかったのかもしれない。ガメツイだけで。
  • 丸和→とにかくC&Fが欲しかった。そもそも企業買収のプロでもない。多少少数株主儲けさせても別にいい。

ということで

今後は、上の観点も踏まえて乗っかる案件を選別していきたいと思います。