木村工機(6231)④ 決算説明内容書き起こし記事

概要

このURLに出ていました。この会社の事業内容や沿革についてゼロから説明されており、改めて色々よく分かりました。以下、気になったポイントを何点か。

  • 2022年に高井田工場を新設稼働、八尾製作所内の一部建て替え完了に加えて、主工場棟及び管理棟の建て替えを現在進行中。→生産能力はもう少し上がる。
  • 2023/3期の前半の受注は堅調に推移しましたが、建設業界における資材不足等による工期の後ろ倒しの影響で受注残が積み上がる状況がみられました。しかし、後半は各社間の工期調整も進み、期末に向けて工期が安定してきたことで売上計上が進みました→コロナの影響で工事遅延があったのが解消されてきている。
  • 受注は増加傾向
  • 売り上げが伸び、価格改定も進んできている。

来期予想は保守的すぎ?

以下の資料の受注残高と来期売り上げ予想を並べると、「2024/3期に新たに受注して、年度内に売り上げに計上されるもの」は、12400-6519=5881百万円しかないことになります。2023/3期は11703-3837=7866百万円でしたから、75%まで落ち込む前提になります。(5881÷7866≒75%)

保守的に見込んでいる理由は「部材価格の高騰や供給不安等は今期も継続しており、工期の先送り懸念はまだまだ残っています」と書かれていますが、一方で「受注は増加傾向」かつ「2023/3期の後半は各社間の工期調整も進み、期末に向けて工期が安定してきたことで売上計上が進みました」とはっきり書いている。

すると、この予想は、「もう一度2023/3期の前半の状態(サプライチェーンが混乱状態)に社会が戻ってしまう」ことが前提となっていると考えられますが、私はそういう可能性は低いように思いますし、木村社も本心はそう思ってないのではないでしょうか。(かなり保守的に置いているのではないか)

仮に、2023/3期の後半と同じペースで事業が進められれば、2024/3期の売上は、6519+7866=14385百万円くらいになると試算できます。(これは、前年度の受注額相当の売上が立つと見込んでいるのと同じことですが)

この試算に基づくと売り上げは前年度比で+20%で、利益率はいっそう向上するはずですから、当期純利益は、まあ13億位いくだろうと。EPSで360位。これでもそんなに強気には感じませんが。

となると、やはり今の株価(2001円)は割安すぎるように思います。EPSが360とかいけそう(少なくとも会社予想のEPS298なんかよりは全然上になりそう)と見えてきたタイミングで、株価は3000円は難なく超えると思うんですが。

今後数年と言う期間で見ても、熊本や千歳の巨大半導体工場建設の特需や、大阪万博の工事もありますから、この会社の仕事は余るほどあると思います。数年、株を持って寝てればいいと思います。