エニグモ(3665)の株価考察 その2

現在の株価

前回の記事を書いた2022/3/30現在、@662、時価総額282億円。

今回の記事を書いた2022/4/18現在、@562、時価総額240億円。

結構落ちてきました。まあ元々、去年の9月位から延々と下げトレンドなので、私が3月に記事を書いた瞬間に都合よく反転するわけもないのですが。以下、チャートです。

ここまで株価が落ちてきた理由

多分以下の2つのIRが要因になったのだと思います。

  1. 3/17の決算短信で、来期予想について、具体的数字を示さずに、売り上げを伸ばすことを優先して利益成長は必ずしも目指さないと宣言した。
  2. 3/17に自社株買い(15億)を発表したが、4月1日の途中経過報告で1株も買っていないと発表を出した。なお、自社株買いの期限は2022年3月18日から2023年2月28日なので、4月1日時点で1株も買っていなかったとしても、別にそんなにおかしなことではないと思います。

逆に言うと、上2つぐらいしか新しい材料が出ていません。

割安だと思ってます

3月17の決算短信のバランスシートを見ると、現金が128億円、負債総額は28億円なので、それをネットすると100億円。年の売り上げが70億円位、経常利益が30億円位、純利益で20億円位。

コロナでアパレルの売り上げに逆風が吹いている中、また、会社が取り扱う輸入商品の輸送速度が落ちている中、売り上げの伸びトレンドは続いている。

以上のような状況で、時価総額は240億円しかない。買って数年放置してれば、悠々倍以上にはなると思います。

いいと思う要素

  1. 社長が大株主。12万株くらい持っているので、今の株価だと67億円位になる。また、ナンバー2の安藤さんも8万株ぐらい持っている。インタビュー記事とかを読んでいると、売り上げを1000億円にするとか言っているので、株価を頑張って5倍10倍にしていきたいモチベーションを強く持っている雰囲気。
  2. 社長がよくも悪くも安定志向がない感じ。利益が安定的に成長しなくてもいいので、どんどん投資をして(販管費を増やして)売り上げの成長スピードを徹底的に上げていきたいと言う考えを持っている。こういうインターネットのプラットフォームビジネスでは、Amazonのように最初に圧倒的メジャーシェア抑えたもん勝ちのところがあるはずなので、正しい考え方・向いてる思考特性のような気がする。もちろん大コケのリスクもあると思うが、それでも過去5年の成長の数字を見ていると、実績結果をきちんと(ハイレベルで)出せている。
  3. 営業利益率が高いビジネス。売り上げ70億に対して営業利益30億円位なので、営業利益率は40%を超えている。
  4. プラットフォームビジネスなので、売り上げが伸びると、利益率はどんどん良くなっていくモデル。例えば、今の従業員が100人ぐらいだが、売り上げを10倍にするために人を10倍にする必要は全くないと考えられる。
  5. 高級ブランドなど金持ち向けの商材を扱っているので、利益率が高い。また、アマゾンやGoogleなど究極にマス向けに効率化されたプラットフォームとは差別化できている。ある程度ニッチなポジションにいる。
  6. コロナ以降、ブランド物の値段がどんどん上がってきているが、インフレについていけるビジネス。内外価格差のギャップを利用する業者のプラットフォームなので、最近の円安で海外の商品が高くなっていくが、その点の影響もたいしてないのではないか。