ツクイスタッフ(7045)が親子上場解消のTOB。JFEコンテイナー(5907)の株価考察その2

超評判の悪い親子上場解消

2018年 2,630円で上場(売出+新株発行) からの、2022年2月に1,705円で非公開化。モラルを疑うレベルの親子上場解消ですね。Twitterなどでボロカスに叩かれています。

ちなみにここは親会社が上場していないので、正確には親子上場ではなかったんですね。とは言え、親会社が過半数を保有し、少数株主の権利に疑義が出てくるようなスキームであったところからのTOBと言う点で、親子上場の類似論点として見ることのできる事件かと思います。

株価の推移等

以下の通り上場からは大きく株価が落ち、去年の春から秋ごろにある程度戻したものの、直近では岸田ショックの日本株全般の下げに流されて大きく株価が落ちていました。

落ちたところからのプレミアムで言えば、50%以上ついていますが、うがった見方をすれば買取・非公開化を見越して株価を下がるがままに放置したようにも見えるので、保有していた個人投資家からすると、サギ感は拭えないかなと。

こーゆー事例を見ると、以前の記事で紹介したJFEグループの2社などが、少し心配になってきたりします。

JFEコンテイナー(5907)

JFEコンテイナーなどは、BS PLを見ていると、かなり親会社のやりたい放題にしてしまっている、少数株主の利益度外視でのクソ経営です。というところからの株価は割安放置状態なので、今から例えばJFEから「プレミアム50%程度で買収する」と言われても、ここと同じくかなり詐欺感があります。(少なくとも5000円から6000円程度で買ってしまっている既存の個人投資家は怒るだろうと思います)

下に問題のBS PLを貼ります。預け金が73億円もあるのに、受取利息は800万円位しかありません。全く有効に使えていません。さらには、この預け金と言うのは、親会社のジェイエフイーに預けているお金だそうです。

そもそもこの会社は無借金経営で、それほど成長状態になく、資金需要もないのに、預け金と言う形で70億円も放置しているのが、激しい株主軽視です。今の時価総額は130億円もないので、仮にこの70億円を自社株買いや配当に回せば、株価がすぐに高騰します。

村上ファンドのようなアクティビストが一定程度株を買い占めてプレッシャーをかけてくれれば、すぐに株価は爆上がりすると思います。でも流動株式も少ないし難しいかな…