日新(9066)が中期経営計画を発表

今の株価のおさらい

以前の記事を書いた2021年12月23日時点の株価は、1625円でした。そして、その日の日経平均株価は28,798円。

そして、2022年3月29日現在の株価は1,666円。日経平均株価は28,252円。時価総額は338億円程度。

約3ヶ月ぶりにこの会社の記事を書くことになりますが、実質ほとんど変わりのない株価のまま、と言う状況です。

2022/3/22中期経営計画を発表

今回、以下のような中期経営計画を発表しています。

PERの話をすると、当期純利益が60億円の場合、今の時価総額338億円に対しては、PERは5.6。また、当期純利益が86億円の場合、PERは3.9。まぁこの会社の事業の安定感からすると、PERが10で評価されるタイミングは必ず来ると思うので、PR 3.9の利益あげられるなら、株価はいつか2.5倍程度になる(PER4→10に伴う上昇)とみても良いのではないでしょうか。(時価総額が今の338億円から、860億円に向上すると言うストーリー。)

ちなみに前回の中期経営計画は?

もし、この会社がやたらと強気の中期経営計画を出す傾向があるのであれば、今回の計画も話半分に聞く必要があると思いますので、以下の通り確認しました。

これ、コロナによって前提がいろいろ変わってしまったとは言え、少なくとも純利益に関して言えば、以下の通り達成できそうですね。

この会社、コロナによって物流が混乱したときに、国際物流のプラットフォームを生かして、大きな利益を上げたと言う経緯があるわけですが、今後はコロナだけではなくて、ウクライナの戦争関連でも物流が一層混乱しますから、同じパターンで利益が上がっていく可能性は高いと思います。

インフレも追い風だと思います。名目売り上げは上がっていく傾向にあると思います。少なくともこの会社は自社倉庫を多く持っていますから、倉庫を借りて運営してる物流会社(関通とかが代表的なプレイヤー)よりは、借りている倉庫の家賃上昇に利益を脅かされることがないので、その点で優位性が高いと考えています。

ちなみに物流不動産業界では、今後家賃が上がりそうな話が出まくっているので(物流用地の土地入札が毎回激しくエスカレートしている)、倉庫の家賃上昇は確実に発生すると思います。

また、比較的保守的に予想を出す傾向のある会社ですから、やはり中期的には純利益でそこそこの確度で86億円ぐらい出せると思っているのだと思います。

また、そもそも今の55億円から、横浜湾岸の「北仲エリア」の土地の賃借料の上乗せと、コロナ収束後の旅行事業部門の復活による上乗せを最低限見込めるので、やはり純利益86億円到達はそこまでアグレッシブな目標ではないと言えるかもしれません。北仲の土地賃借料だけで年10億いくんじゃないかなぁ。ザ・タワー北仲って、今で坪単価600万円近くまで高騰していますから、ここでタワマン作れるのなら、東急不動産や第一生命もとんでもない土地賃借料払うと思うんですよね。

というわけで、株価は2.5倍程度(@4000円程度、時価総額で860億円程度)位までは、数年ホールドしてれば届くのではないでしょうか。また、実質的には優良不動産を多く持つ不動産企業なので、インフレヘッジとしてはとても優れた銘柄だとも思います。配当利回りも高い。高値でいまいちな物件をたくさん買っているJリートを買うよりは、はるかに良いと思いますが。